【令和8年改定対応】ベースアップ評価料の点数・料金表を完全解説|区分別早見表と収益シミュレーション
2026年07月15日
令和8年(2026年)診療報酬改定に対応したベースアップ評価料の点数・料金表を完全解説します。外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)(Ⅱ)の12区分早見表、改定前後の比較表、クリニック規模・区分別の月間・年間収益シミュレーションを表形式で網羅。「自院ではいくら算定できるか」「どの区分を届け出るべきか」が数字でわかる、料金表・試算に特化した実務向け解説記事です。
目次
ベースアップ評価料「点数・料金表」を読む前に——制度の概要と本記事の使い方
ベースアップ評価料は、医療従事者の賃金改善(ベースアップ)を診療報酬で下支えするために設けられた加算です。令和6年(2024年)改定で創設され、令和8年(2026年)改定でさらに対象職種の拡大や新規加算の追加が行われました。
制度の全体像——算定要件・対象職種の詳細・届出手続きの流れ・失敗しやすいパターン——については、当サイトの別記事「【令和8年改定対応】ベースアップ評価料の算定要件と計算方法!対象拡大・再届出の注意点と業務効率化のコツ」で網羅的に解説しています。まだご覧でない方は、そちらもあわせてご参照ください。
本記事は、上記の解説記事と重複しないよう「点数・料金表の参照」と「収益シミュレーション」に特化した構成になっています。「ウチのクリニックで実際にいくら算定できるのか」「令和8年改定で点数はどう変わったのか」を数字と表でサッと確認したい方のための、いわば"早見表・試算専用ガイド"です。
【重要な前提】
本記事に掲載する点数は、公表されている診療報酬告示・通知をもとに構成した参考値です。
参照元:厚生労働省/令和8年度診療報酬改定におけるベースアップ評価料等について
・令和8年度診療報酬改定の概要 1.賃上げ・物価対応(賃上げ)
・医科点数表(抜粋)
実際の算定にあたっては、最新の告示・疑義解釈資料および担当レセコンベンダーの情報を必ずご確認ください。点数は改定のたびに変更される場合があります。
令和8年改定のベースアップ評価料について、改定全体の位置づけや点数体系の背景を知りたい方は、以下の資料も参考になります。
↓令和8年診療報酬改定の全体像を確認したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:-診療所・クリニック向け- 診療報酬改定2026 速報まとめ
【早見表】ベースアップ評価料(Ⅰ)の点数・料金一覧
初診・再診・訪問診療別 点数表
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)は、施設基準を届け出たすべてのクリニックが、患者一人ひとりの診療区分ごとに算定できる基本の点数です。計算上の注意点として、診療報酬は1点=10円で換算します。
算定区分 | 令和8年改定後 点数 | 1件あたり料金換算(10円/点) |
|---|---|---|
初診時 | 17点 | 170円 |
再診時等 | 4点 | 40円 |
訪問診療(同一建物居住者以外) | 79点 | 790円 |
訪問診療(同一建物居住者等) | 19点 | 190円 |
電話等再診 | 算定不可 | — |
ベースアップ評価料(Ⅰ)は、初診時17点(170円)、再診時4点(40円)を患者一人ごとに算定できます。訪問診療では同一建物居住者以外で79点(790円)と大きな原資となります。月間の総受診件数に掛け合わせると年間で数十万〜数百万円規模の原資になります。また、(Ⅰ)は後述する(Ⅱ)との併算定が可能であるため、(Ⅱ)の区分と組み合わせることで合計収益はさらに拡大します(→収益シミュレーションの章で詳細を解説します)。
令和6年→令和8年 改定前後の(Ⅰ)点数の変化
算定区分 | 令和6年改定時 | 令和8年改定後 | 変化 |
|---|---|---|---|
初診時 | 6点 | 17点 | +11点 |
再診時等 | 2点 | 4点 | +2点 |
訪問診療(同一建物居住者以外) | 28点 | 79点 | +51点 |
訪問診療(同一建物居住者等) | 7点 | 19点 | +12点 |
ベースアップ評価料(Ⅰ)の点数は令和8年改定で大きく引き上げられました(初診6点→17点、再診2点→4点等)。特に訪問診療の点数引き上げ幅が顕著です。令和8年改定ではさらに「継続的賃上げ加算(注5等)」が新設され、一定の要件を満たすクリニックには上位の点数が代替算定できる仕組みになっています(詳細は後述)。
【12区分一覧】ベースアップ評価料(Ⅱ)の点数・料金表
12区分の決まり方
ベースアップ評価料(Ⅱ)は、各クリニックの賃金改善に必要な月額原資を月間の延べ外来患者数で割った「1患者当たりの改善必要額」に応じて、12の区分に振り分けられます。クリニックごとにスタッフ数・給与水準・患者数が異なるため、12区分という幅広い設計になっています。
算定する区分は届出により確定します。区分の選択方法の詳細は前掲の算定要件解説記事をご参照ください。なお、(Ⅱ)を算定できるクリニックは、評価料(Ⅰ)のみでは目標達成に必要な賃上げ総額の50%を賄えない場合に限られます(いわゆる「50%ルール」)。届出前に必ず自院の算定見込額を確認してください。
区分別 点数表(令和8年改定後・参考値)
以下は令和8年改定後の各区分における点数です。初診・再診・訪問診療で点数が異なります。最新の告示を必ずご確認ください。
区分 | 初診・訪問診療(点) | 再診等(点) | 初診換算(円) | 再診換算(円) |
|---|---|---|---|---|
区分1 | 8 | 1 | 80円 | 10円 |
区分2 | 16 | 2 | 160円 | 20円 |
区分3 | 24 | 3 | 240円 | 30円 |
区分4 | 32 | 4 | 320円 | 40円 |
区分5 | 40 | 5 | 400円 | 50円 |
区分6 | 48 | 6 | 480円 | 60円 |
区分7 | 56 | 7 | 560円 | 70円 |
区分8 | 64 | 8 | 640円 | 80円 |
区分9 | 72 | 9 | 720円 | 90円 |
区分10 | 80 | 10 | 800円 | 100円 |
区分11 | 88 | 11 | 880円 | 110円 |
区分12 | 96 | 12 | 960円 | 120円 |
スタッフ数と外来患者数のバランスによっては、区分4〜区分7周辺に該当するケースが多くみられる傾向にあります。ただし、スタッフが多く患者数が少ないクリニック(在宅医療中心など)では高い区分になることがあります。
継続的賃上げ加算(注5等)の点数【令和8年新設】
令和8年改定で新設された「継続的賃上げ加算」は、令和6年改定以降に継続してベースアップ評価料を算定し、着実に賃金改善の実績を積み重ねてきたクリニックに対して適用される加算区分です。基本点数に上乗せするのではなく、基本点数に代えてより高い点数を算定できる仕組みです。
加算の種類 | 対象 | 令和8年改定後の点数(参考値) |
|---|---|---|
継続的賃上げ加算(注5) | ベースアップ評価料(Ⅰ)算定クリニック(継続実績あり) | 初診23点・再診6点・訪問(同一建物以外)107点・訪問(その他)26点(基本点数に代えて算定) |
継続的賃上げ加算(注6相当) | ベースアップ評価料(Ⅱ)算定クリニック(継続実績あり) | 各区分の継続的賃上げ実施施設向け点数(初診・訪問診療16点〜最大160点・12段階、再診2点〜最大20点・12段階)で算定 |
この加算は、令和8年改定で初めて算定可能になるものであり、既存算定クリニックが改定後に届出を行う際の重要な追加収益源となります。
↓賃上げ・処遇改善の政策的背景を理解したい方はこちらの資料もご覧ください。
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資料閲覧はこちら:内閣府発表「骨太方針2025」から見る医療機関での処遇改善とは?~賃上げ・経営の安定・離職防止・人材確保~
【改定前後 比較表】令和6年と令和8年の点数の変化
令和6年から令和8年にかけて、ベースアップ評価料の制度は大きく拡充しました。点数・制度の変化を一覧で確認できるよう、主要な変更点を表にまとめます。
制度変更の概要比較
項目 | 令和6年改定時 | 令和8年改定後 |
|---|---|---|
対象職種(医師) | 対象外 | 40歳未満の勤務医が新たに追加 |
継続的賃上げ加算 | なし | 新設 |
区分数(Ⅱ) | 8段階 | 12段階へ拡張 |
賃上げ目標率 | 2.3% | 5.7%(事務職員等)・3.2%(看護職員・若手医師等) |
この比較表からわかるように、令和8年改定では中〜高区分クリニックほど点数が大きく引き上げられたことが特徴です。スタッフが多い、あるいは患者数が少ないクリニックは、より高い区分に該当する可能性があり、改定による恩恵が大きくなります。
【収益シミュレーション】クリニック規模×区分別の月間・年間収益試算
シミュレーションの計算式
ベースアップ評価料の月間算定収益は、以下の計算式で求められます。
月間収益=(月間初診件数 × 初診時点数 × 10円)+(月間再診件数 × 再診時点数 × 10円)
(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定できるため、実際の収益は(Ⅰ)分+(Ⅱ)分の合計です。
【小規模クリニック】月間1,000件(初診100件+再診900件)の試算
評価料の種類 | 計算式(参考区分:区分4) | 月間収益(1点10円) |
|---|---|---|
ベースアップ評価料(Ⅰ) | (100件×17点+900件×4点) × 10円 | 53,000円 |
ベースアップ評価料(Ⅱ)区分4 | (100×32 + 900×4) × 10円 | 68,000円 |
合計(Ⅰ+Ⅱ 区分4) | — | 121,000円/月 |
年間換算 | × 12ヶ月 | 1,452,000円/年 |
【中規模クリニック】月間2,000件(初診200件+再診1,800件)の試算
評価料の種類 | 計算式(参考区分:区分5) | 月間収益(1点10円) |
|---|---|---|
ベースアップ評価料(Ⅰ) | (200件×17点+1800件×4点) × 10円 | 106,000円 |
ベースアップ評価料(Ⅱ)区分5 | (200×40 + 1800×5) × 10円 | 170,000円 |
合計(Ⅰ+Ⅱ 区分5) | — | 276,000円/月 |
年間換算 | × 12ヶ月 | 3,312,000円/年 |
【大規模クリニック】月間4,000件(初診400件+再診3,600件)の試算
評価料の種類 | 計算式(参考区分:区分6) | 月間収益(1点10円) |
|---|---|---|
ベースアップ評価料(Ⅰ) | (400件×17点+3600件×4点) × 10円 | 212,000円 |
ベースアップ評価料(Ⅱ)区分6 | (400×48 + 3600×6) × 10円 | 408,000円 |
合計(Ⅰ+Ⅱ 区分6) | — | 620,000円/月 |
年間換算 | × 12ヶ月 | 7,440,000円/年 |
区分が1段階上がるごとに月間で数万円〜数十万円の差が生じます。「区分を低めに届け出てしまう」という失敗は、年間で相当の機会損失につながる可能性があります。区分の選定は慎重に行うことが重要です。
↓自院の賃上げ原資の試算・管理をシステムで効率化したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:多忙な事務長・スタッフの業務をラクにする電子カルテならエムスリーデジカル
区分選択の実務的な判断ポイント
区分の決定は、計算式に基づいて機械的に行われます。ただし、実務上は以下の判断ポイントに注意が必要です。
- 低めの区分を届け出るミスが多い: 計算の手間を避けるために概算で区分を選んだ結果、実際の必要額より低い区分になってしまうケースがあります。不足分は診療報酬から補填できないため、クリニックの自己負担で賃上げを行わなければならなくなります。
- 高すぎる区分を届け出るリスクもある: 算定した点数に見合った賃上げ実績が報告できなければ、返還が発生する可能性があります(詳細は算定要件の解説記事をご参照ください)。
- 区分変更は届出のやり直しが必要: 年度途中での区分変更には再届出が必要です。毎年の賃金改善計画時に正確な計算を行うことが重要です。
区分選択の計算は複雑であるため、レセコンのシミュレーション機能や担当ベンダーへの相談を積極的に活用しましょう。
↓ベースアップ評価料の全体概要・算定要件・届出の詳細はこちらの資料でご確認ください。

資料閲覧はこちら:2026年診療報酬改定で話題 ベースアップ評価料とは? -概要・種類・点数・届出について解説-
点数算定ミスが起きやすいパターンと対策
ベースアップ評価料の算定は件数が多いため、1件の計算ミスが月単位・年単位で大きな金額的誤差につながります。実務でよく見られる算定ミスのパターンを確認しておきましょう。
パターン1:初診・再診の区別ミス
(Ⅱ)は初診と再診で点数が大きく異なります(区分6では初診・再診で倍以上の差が生じます)。紙ベースで集計している場合、初診と再診の分類を取り違えると、過大請求または過小請求が発生します。
対策: レセコンで初診・再診を自動振り分けし、請求データと連動させる。
パターン2:訪問診療患者の計上漏れ
在宅医療を行っているクリニックでは、訪問診療にもベースアップ評価料が算定できます。外来のみをカウントして訪問分を計上し忘れるケースがあります。
対策: 訪問診療用のレセプトにも自動で加算が反映されるよう、レセコンの設定を確認する。
パターン3:50%ルールの確認漏れ
(Ⅱ)を算定できるのは、評価料(Ⅰ)による年間の算定見込額が、目標達成に必要な賃上げ総額の50%に満たない場合に限られます。自院の状況が変化した際にこの条件を満たしているか確認していないケースがあります。
対策: 年次の賃金改善計画を策定する際に算定見込額を必ず再計算し、(Ⅱ)の算定継続要件を充足しているか確認する。
パターン4:令和8年改定後の点数マスタ更新漏れ
改定施行日(令和8年6月以降)に点数マスタが自動更新されていないと、旧点数で請求し続ける事態になります。これは過小請求(機会損失)または誤請求の原因になります。
対策: クラウド型の電子カルテ・レセコンを利用することで、改定ごとの点数マスタが自動更新される環境を整える。
レセコン・電子カルテ活用で算定精度を高める
ベースアップ評価料のような複雑な加算を毎月正確に算定し続けるには、レセコンの自動算定機能と電子カルテとのシームレスな連携が欠かせません。
レセコンの自動算定機能が果たす役割
- 施設基準・届出区分に基づき、算定可能な加算を自動的に計上
- 初診・再診・訪問診療の区別を患者情報から自動判別
- 診療報酬改定時の点数マスタ自動更新
レセコンの自動算定機能を使いこなすことで、事務スタッフが手動で集計・確認する手間の削減に貢献します。
↓レセコンの自動算定機能のメリットをもっと詳しく知りたい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:レセコンの便利機能 自動算定機能とは? メリットや算定できる範囲は?
エムスリーデジカルで算定業務を効率化する
電子カルテシェアNo.1(m3.com調査2025年1月)のエムスリーデジカルは、レセコンが標準搭載されたクラウド型電子カルテです。診療報酬改定のたびに点数マスタが自動で更新されるため、「改定後の点数で請求できているか」を都度確認する負担の軽減が期待できます。
また、AIによるオーダー学習機能が診察のオーバーヘッド削減をサポートすることで、月間の診療件数の維持・向上にも貢献します。診療件数の維持はベースアップ評価料の算定収益に直結するため、電子カルテの効率化が賃金改善の安定した原資確保につながります。
エムスリーデジカルの主な機能 | ベースアップ評価料の算定への貢献 |
|---|---|
レセコン一体型 | ベースアップ評価料の自動計上・点数マスタ自動更新 |
クラウド型 | 改定情報が即時反映、オンプレミスサーバー不要で維持管理コストの削減が期待できる |
AIオーダー学習 | 診察時間の短縮をサポート→スループット向上→算定件数の維持に貢献 |
デジスマ診療との連携 | 受付・会計業務の自動化→事務スタッフの余剰時間を算定管理へ活用(※一部機能は有料オプションとなる場合があります) |
- 初期費用: 0円〜
- 月額費用(税別): 11,800円〜(ORCA連動型)/24,800円〜(レセコン一体型)
デジスマ診療(予約・問診・受付・決済のオールインワンシステム)と組み合わせることで、事務スタッフの窓口業務の負担を大幅に軽減し、ベースアップ評価料の実績管理や賃金改善計画の策定に集中できる体制づくりをサポートします。※一部サポートは有料オプションとなる場合があります。
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資料閲覧はこちら:M3デジカル詳細資料
ベースアップ評価料の点数・料金に関するよくある質問(FAQ)
Q1. ベースアップ評価料(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できますか?
A. はい、(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定が可能です。(Ⅰ)は施設基準を届け出たすべてのクリニックが算定でき、(Ⅱ)はさらに追加の施設基準と届出を行った上で算定するものです。本記事のシミュレーションも(Ⅰ)+(Ⅱ)の合計値で示しています。
Q2. 1点の単価は10円で固定ですか?
A. 診療報酬の単価は原則として1点=10円です。ただし、保険者・地域による調整係数が設定されている場合は厳密には異なることがあります。一般的な外来診療の試算では1点=10円として計算して問題ありません。
Q3. 月の途中で区分を変更できますか?その場合の点数はどうなりますか?
A. 区分の変更は届出が必要であり、変更後の区分は届出が受理された翌月以降に適用されます。月の途中での遡及適用は原則できません。区分の見直しは年次の賃金改善計画と連動させて事前に行うことが重要です。
Q4. 月間の算定収益が計画より少なかった場合、どうなりますか?
A. 算定収益(原資)が賃金改善計画の目標額を下回った場合、不足分をクリニックの自己財源で補填して賃上げを実施する義務があります。原資が計画を大きく下回った場合は、次年度の区分見直しや届出内容の修正を検討してください。算定収益と賃金改善実績のモニタリングを月次で行うことが肝心です。
Q5. 継続的賃上げ加算を算定すると、(Ⅰ)(Ⅱ)の点数にそのまま上乗せされますか?
A. 継続的賃上げ加算は、ベースアップ評価料(Ⅰ)または(Ⅱ)を令和6年改定以降継続して算定し、実績報告を適切に行っているクリニックが届出することで算定できます。基本点数に上乗せするのではなく、基本点数に代えてより高い点数を算定する仕組みです。具体的な点数は最新の告示をご確認ください。
Q6. 患者負担(窓口負担)はベースアップ評価料の点数分だけ増えますか?
A. 保険診療の自己負担割合(1〜3割)がそのまま適用されます。たとえば3割負担の患者で(Ⅰ)の再診4点が算定された場合、患者負担増は12円です。(Ⅱ)が加わるとその点数に応じた負担増となります。患者さんへの説明が必要な場合は、掲示物等で制度の趣旨(スタッフの処遇改善のための加算)をわかりやすく伝えることが推奨されます。
Q7. レセコンの点数マスタが更新されているかどうか、どう確認すればいいですか?
A. レセコンの管理画面から「マスタバージョン」や「告示日付」を確認するか、ベンダーのサポート窓口にお問い合わせください。クラウド型の電子カルテ・レセコンでは、改定日に自動更新されるものが多いですが、オンプレミス型の場合は手動でのマスタ更新作業が必要なケースがあります。
Q8. ベースアップ評価料の点数は今後も改定されますか?
A. 診療報酬は原則として2年ごとに改定されます。ベースアップ評価料は制度として継続する方向で議論が進んでいますが、次回以降の改定内容は確定次第、最新情報をご確認ください。なお、エムスリーデジカルのようなクラウド型電子カルテ・レセコンを利用することで、改定対応の負担軽減が期待できます。
↓電子カルテ・レセコンの選び方や機能比較を検討したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:クリニック向け レセコン比較ガイド
まとめ:点数表と収益試算でつかむ、確実な賃上げ計画
本記事では、ベースアップ評価料の点数・料金表に特化して、以下の内容を解説しました。
- (Ⅰ)の点数: 初診17点(170円)、再診4点(40円)、訪問診療(同一建物以外)79点(790円)等。令和8年改定で大きく引き上げ
- (Ⅱ)の12区分: 新たに賃上げを行う施設は初診8点〜最大96点、継続的賃上げ実施施設は16点〜最大160点の幅広い設定。各区分の詳細点数は公式告示を要確認
- 改定前後の変化: 令和8年改定で(Ⅰ)(Ⅱ)ともに点数が引き上げられ、区分数も8段階から12段階へ拡張
- 継続的賃上げ加算(令和8年新設): 継続実績のあるクリニックに上位の代替点数が算定可能
- 区分ミスの機会損失: 区分が1段階違うだけで年間で相当の差が生じる可能性がある
ベースアップ評価料は、算定要件を正しく理解し、適切な区分を届け出て、毎月確実に計上し続けることで、医療従事者の処遇改善に向けた安定した財源になります。複雑な計算と毎月の管理をシステムに任せることが、算定漏れ・誤算定のリスクを抑える上での有効な手立てです。
算定要件の詳細・対象職種・届出手続き・よくある失敗パターンについては、当サイトの解説記事「【令和8年改定対応】ベースアップ評価料の算定要件と計算方法!対象拡大・再届出の注意点と業務効率化のコツ」も必ずあわせてご覧ください。
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