【2026年最新版】オンライン資格確認とは?義務化の仕組みから導入手順・加算・補助金まで徹底解説
2026年07月10日
オンライン資格確認とは、マイナンバーカードや健康保険証の保険資格情報をネットワーク経由でリアルタイムに確認できる仕組みです。2024年12月の健康保険証廃止により、保険医療機関における確実な対応が必須となっています。本記事では、制度の仕組みと義務化の背景から、顔認証付きカードリーダーなど必要機器・費用の目安、4ステップの導入手順、よくある失敗と回避策、2026年診療報酬改定に対応した電子的診療情報連携体制整備加算の算定方法、活用できる補助金情報まで、開業医・医療事務担当者向けに徹底解説します。
目次
オンライン資格確認とは?制度の仕組みをわかりやすく解説
オンライン資格確認とは、患者がクリニックや病院を受診する際に、マイナンバーカードまたは健康保険証の情報をネットワーク経由でリアルタイムに照会・確認できる仕組みのことです。正式には「オンライン資格確認等システム」と呼ばれ、社会保険診療報酬支払基金(支払基金)と国民健康保険中央会(国保中央会)が共同で運営しています。
従来の保険証確認との根本的な違い
これまでのクリニックでは、患者が窓口に提示した紙の保険証を目視で確認し、保険者番号や被保険者証番号を手入力またはOCRで読み取るという方法が主流でした。しかしこの方法には、以下のような課題がありました。
- 月初確認の煩雑さ:毎月1日に全患者の保険証を確認する作業が、医療事務スタッフにとって大きな負担になっていた
- 資格喪失後の請求トラブル:退職・転職・扶養異動によって保険が変わった患者の情報をリアルタイムで把握できず、資格喪失後に誤った保険請求を行い、返戻や過誤調整が発生するリスクがあった
- 手入力ミスによるレセプト返戻:保険証番号の転記ミスによる返戻が少なからず発生し、再請求の事務負担につながっていた
オンライン資格確認を導入すると、これらの課題の多くがシステムによって効率化され、窓口業務の負担削減が期待できます。患者のマイナンバーカードまたは健康保険証をカードリーダーにかざすだけで、その瞬間の保険資格情報(被保険者番号・保険者情報・有効期限など)がリアルタイムで確認できます。
オンライン資格確認で確認できる情報の範囲
オンライン資格確認で取得できる情報は、保険資格情報にとどまりません。患者の同意を得ることで、特定健診情報、薬剤情報、診療情報、手術情報などといった医療情報が参照できます。
これらの情報を活用することで、初診患者の服薬状況や既往歴を把握しやすくなり、重複投薬の防止や薬の相互作用チェックに役立てることができます。クリニックにとって、オンライン資格確認は「保険証確認の効率化」という事務的なメリットだけでなく、診療の質を高めるための重要なツールでもあるのです。
オンライン資格確認の義務化の背景と2026年の最新動向
なぜ義務化されたのか?政府の推進の背景
オンライン資格確認が義務化された背景には、政府が推進する医療DX(デジタルトランスフォーメーション)政策があります。「医療DX令和ビジョン2030」においても、オンライン資格確認はすべての医療機関・薬局における医療DXの基盤インフラと位置付けられています。
政府が義務化を推し進める主な理由は以下の3点です。
- 医療費適正化:全国の医療データを一元管理し、重複検査や重複投薬を削減することで医療費の抑制を目指す
- 医療の質の向上:患者の診療情報を医療機関間で共有することで、より適切な医療提供環境を整備する
- 行政手続きのデジタル化:紙の保険証に依存した旧来の事務手続きをデジタル化し、医療事務の効率化と国全体の行政DXを促進する
医療DX令和ビジョン2030の全体像や政府の方針について、詳しくは以下の資料もご参照ください。
↓医療DXの全体像と今後のロードマップを把握したい方はこちら。

資料閲覧はこちら:「医療DX令和ビジョン2030」とは? ~概要・方針・現状についてご紹介~
紙の健康保険証廃止後の現状
従来型健康保険証は2024年12月2日に新規発行が廃止となり、最長1年間の経過措置期間は、2025年12月1日をもって終了しました。
現在は、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」を基本とし、マイナンバーカードをお持ちでない方や取得が困難な方には、加入する保険者から発行される「資格確認書」で対応する仕組みへと完全移行しています。
医療機関においては、マイナ保険証と資格確認書の確実な読み取り・確認オペレーションを定着させることが求められます。そのためにも、オンライン資格確認システムの確実な稼働が不可欠です。
2026年診療報酬改定における関連加算の整理
2026年診療報酬改定では、従来の「医療情報取得加算」「医療DX推進体制整備加算」が廃止・統合され、「電子的診療情報連携体制整備加算」として再編されました。この名称変更と点数の見直しは、オンライン資格確認の普及を前提とした医療DX推進施策の一環です。
2026年改定の全体像については、以下の資料でいち早くポイントを押さえることができます。
↓2026年診療報酬改定の変更点を診療所向けに速報でまとめています。

資料閲覧はこちら:-診療所・クリニック向け- 診療報酬改定2026 速報まとめ
オンライン資格確認を導入する3つのメリット
メリット①:保険資格情報のリアルタイム確認で返戻リスクを低減
オンライン資格確認の最大のメリットは、患者の保険資格をその場でリアルタイムに確認できる点です。退職・転職・扶養異動など、患者の保険情報は年間を通じて頻繁に変わります。従来の月1回の保険証確認では月途中の保険変更に対応できず、資格喪失後の保険請求(返戻・過誤)のリスクが常に存在していました。
オンライン資格確認であれば、受診のたびに最新の資格情報を確認できるため、このリスクの低減が期待できます。医療事務担当者にとっては、返戻対応という煩雑な後処理作業の削減にもつながります。月初の保険証確認業務も簡素化され、スタッフの業務負担の軽減に貢献します。
メリット②:薬剤情報・特定健診情報の活用で診療の質が向上
患者の同意のもと、他の医療機関での薬剤処方履歴(直近約3年分)や特定健診の検査データ(直近5年分)を参照できます。これは特に以下の場面で大きな効果を発揮します。
- 初診患者の服薬状況把握:紹介状がない初診患者でも処方歴を確認できるため、重複投薬・相互作用リスクを低減できる
- 多剤処方の見直し:複数の医療機関から同種の薬剤が処方されているケースを発見し、適切な処方管理につなげられる
- 健診データの活用:特定健診の数値(血圧・血糖・脂質など)を診療の参考情報として活用でき、生活習慣病管理への応用が期待できる
メリット③:医療事務の効率化と患者満足度の向上
受付での保険証確認・入力作業が大幅に簡素化されます。マイナ保険証をカードリーダーにかざすだけで資格情報が自動取得・更新されるため、手入力の手間やミスが減り、受付のスループットが向上します。
待ち時間の短縮は患者満足度の向上に貢献します。特にデジスマ診療のような予約・受付・問診システムと組み合わせることで、受付業務全体のデジタル化が実現し、スタッフの負担軽減と患者体験の改善が期待できます。
導入に必要な機器・設備と費用の目安
顔認証付きカードリーダーの種類と特徴
オンライン資格確認の導入に必須となる機器が顔認証付きカードリーダーです。現在、複数のメーカーから製品が提供されており、主に以下の3タイプに分類されます。
- 据置き型(顔認証+暗証番号入力):受付カウンターに設置するスタンダードな機器。顔認証または4桁の暗証番号で本人確認が可能。設置が安定しており、多くの診療所が採用している
- 可搬型(タブレット型):持ち運びが可能なタブレット形状の機器。在宅医療・往診時の資格確認にも活用できる。モバイル回線(4G/5G)との組み合わせが前提
- スマートフォン型:スマートフォンに専用アプリをインストールして利用するタイプ。小規模クリニックや仮設的な環境に向く
カードリーダーの本体価格は機種によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 据置き型:45,000円〜90,000円程度(税抜)
- 可搬型:50,000円〜110,000円程度(税抜)
※あくまで一般的な目安であり、機種・販売店・時期によって実際の価格は異なります。
なお、補助金を活用することで実質負担を大幅に抑えられます(補助金の詳細は後述)。
ネットワーク環境の整備費用
オンライン資格確認の利用には、支払基金・国保中央会のシステムへ安全に接続するための認定ネットワーク(VPN接続)の整備が必要です。具体的には以下の構成が一般的です。
- 光回線の確保:ISDN回線を使用しているクリニックは、フレッツ光などの光回線への切り替えが前提となります
- VPN対応認定ルーター:支払基金・国保中央会のシステムへ安全に接続するための専用ルーターが必要です
- 院内LANの整備:カードリーダーとPCをつなぐ院内LANの配線工事が発生する場合があります
ネットワーク工事費用は、クリニックの立地や既存インフラの状態によって大きく変動します。目安として数万円〜数十万円程度を想定しておくと良いでしょう。工事が大規模になるケースとしては、院内の壁面配線を大幅に変更する必要がある場合や、建物の構造上ケーブルの敷設が難しい場合などが挙げられます。
電子カルテ・レセコンのシステム改修費用
既存の電子カルテやレセコンをオンライン資格確認に対応させるためのシステム改修費用も考慮が必要です。
- クラウド型電子カルテ:アップデートで対応できるケースが多く、追加費用がかからないことがほとんど
- オンプレミス型(院内サーバー型)電子カルテ・レセコン:システム仕様や契約内容によっては、法改正に伴う改修費用が別途発生する場合があります
このような改修コストを考えると、今後の制度変更への対応も見据えて、クラウド型電子カルテへの切り替えを検討するタイミングとも言えます。
オンライン資格確認の導入ステップ・手順完全ガイド
導入は大きく4つのステップで進めます。各ステップには担当窓口や必要書類があるため、漏れなく確認しましょう。
STEP1:顔認証付きカードリーダーの申請・調達
最初のステップは、支払基金・国保中央会が運営する「医療機関等向けポータルサイト」からの申請です。
1. 医療機関等向けポータルサイトにアクセスし、医療機関情報を登録する
2. 顔認証付きカードリーダーの種類・台数を選択し、申し込む
3. カードリーダーが届いたら、破損などがないことを確認する
カードリーダーの台数は、受付窓口の数や想定患者数に応じて適切に選定することが重要です。1台のカードリーダーに対して1つの受付窓口が基本の目安となります。患者の集中する時間帯が長い診療所では、2台設置することで待ち行列の緩和につなげる選択肢もあります。
STEP2:ネットワーク環境の整備
カードリーダーの申請と並行して、院内ネットワークの整備を進めます。
1. インターネット接続回線(光回線など)の確認・契約
2. 認定ルーター(VPN対応ルーター)の調達と設定
3. 院内LANの配線工事(必要な場合)
ネットワーク工事は専門業者に依頼する必要があり、工期は1〜2週間程度かかることが一般的です。電子カルテベンダーや医療ITに詳しい業者に相談することで、機器の選定から工事の手配まで一括してサポートを受けられる場合があります。
STEP3:電子カルテ・レセコンとの連携設定
ネットワーク環境が整ったら、電子カルテやレセコンとオンライン資格確認システムの連携を設定します。
1. 電子カルテ/レセコンのバージョンアップ(未対応の場合)
2. カードリーダーとの接続テスト
3. 患者情報の自動取り込み設定の確認
クラウド型電子カルテ(エムスリーデジカルなど)は、オンライン資格確認への対応がシステム側で随時アップデートされるため、比較的スムーズに連携できます。連携の品質はベンダーによって異なるため、事前に「資格情報が自動でカルテ・レセコンに反映されるか」を具体的に確認することが重要です。
STEP4:スタッフ研修と運用マニュアルの整備
システムの設定が完了したら、現場スタッフへの研修を行います。特に以下の点は必ず周知しておきましょう。
- カードリーダーの基本操作(顔認証・暗証番号入力の違い)
- 資格確認ができなかった場合の対応手順
- マイナ保険証を持っていない患者への案内方法(資格確認書・従来の保険証の取り扱い)
- システム障害時のバックアップ対応(オフラインでの手入力手順)
スタッフが迷わないよう、フロー図付きの運用マニュアルを作成しておくことを強く推奨します。稼働直後の1〜2週間は、慣れたスタッフまたはベンダーのサポート担当者が現場に立ち会える体制を確保できると、初期トラブルを最小化できます。
診療報酬加算・補助金を最大限活用する方法
電子的診療情報連携体制整備加算(2026年改定後)
2026年診療報酬改定において、「電子的診療情報連携体制整備加算」が新設されました。これは従来の「医療情報取得加算」「医療DX推進体制整備加算」を統合・再編したものです。
オンライン資格確認を導入し、一定の要件を満たすことで、診察の際にこの加算を算定できます。加算の主な要件には以下のようなものが含まれます。
- オンライン資格確認システムを導入・運用していること
- 薬剤情報・特定健診情報を取得・活用する体制を整えていること
- 電子処方箋に対応する体制(要件に応じて)
- 院内の掲示物等で患者への周知を適切に行っていること
加算の算定は毎診療行為ごとに積み上がるため、患者数の多いクリニックほど年間の算定額は大きくなります。加算を取りこぼさないためにも、要件を正確に把握し、必要な体制整備を着実に進めることが重要です。
加算の点数・算定要件の詳細については、以下の資料で解説しています。
↓電子的診療情報連携体制整備加算の算定要件や点数を詳しく確認したい方はこちら。

資料閲覧はこちら:電子的診療情報連携体制整備加算とは(旧医療情報取得加算及び医療DX推進体制整備加算)点数・算定条件を解説
活用できる補助金・助成金の種類
オンライン資格確認に関連するシステム整備では、クリニックの状況や導入する機能に応じて、国や自治体からの補助金・助成金を活用できる場合があります。
※ご注意:補助金の公募状況について
補助金の公募期間、対象となる経費(カードリーダー本体やネットワーク工事費など)、および補助率は、国の予算状況や年度によって日々変化します。検討される際は、必ず厚生労働省や各自治体、経済産業省などの公的機関が発表する最新の公式情報(公募要領等)をご自身でご確認ください。
以下は、活用できる可能性のある補助金制度の一例です(※2026年時点の参考情報)。
① 自治体独自の医療DX・デジタル推進系補助金(例:東京都など) 自治体によっては、電子カルテの導入やオンライン資格確認に関連するシステム整備を支援する独自の補助金を実施している場合があります。お住まいの都道府県や市区町村の公式ホームページ等で最新の公募状況をご確認ください。
② デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金) 経済産業省が所管する補助金で、電子カルテなどのソフトウェア導入費用を補助するものです。対象となる類型や、ハードウェア(関連機器)が対象に含まれるかは公募回によって異なるため、最新の公式サイトの確認が必須です。
③ 特定機能の追加に向けた国庫補助金 「医療費助成のオンライン資格確認対応」や「訪問診療におけるオンライン資格確認の機器整備」など、特定の用途・機能追加に限定した国の補助金が随時公募されている場合があります。支払基金の「医療機関等向けポータルサイト」等で最新の案内をご確認ください。
↓電子カルテや関連システムの導入に活用できる最新の補助金情報について知りたい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:デジタル化・AI導入補助金2026 (旧IT補助金)概要と活用のポイント
導入時のよくある失敗パターンと回避策
オンライン資格確認の導入はシンプルに見えますが、実際の現場では様々な落とし穴があります。以下の代表的な失敗パターンを事前に把握しておくことで、スムーズな導入が実現できます。
失敗パターン①:ネットワーク工事の遅延と想定外のコスト
よくある失敗:ネットワーク工事の着工が想定より遅れ、稼働開始日が大幅にずれ込んでしまう。建物の構造やLANケーブルの配線状況によっては工事費が見積もりの2〜3倍になるケースも報告されています。
回避策:
- 工事業者への問い合わせ・見積もりは、目標稼働日の少なくとも3〜4ヶ月前には着手する
- 複数業者から見積もりを取り、工期と費用の両面で比較検討する
- 電子カルテベンダーに「ネットワーク整備込みのワンストップ対応」が可能か確認し、まとめて依頼することで工数を削減する
失敗パターン②:スタッフへの周知不足による現場の混乱
よくある失敗:システム導入後、受付スタッフがカードリーダーの操作に戸惑い、患者を待たせてしまう。「認証エラーが出たらどうすればいいか」「マイナ保険証を忘れた患者にはどう対応するか」といった基本的な疑問に答えられないスタッフが続出する。
回避策:
- 稼働前に必ずデモ機を使ったハンズオン研修を実施する
- 「よくある質問と対応方法」をラミネートして受付に掲示しておく
- 稼働後1〜2週間は、習熟度の高いスタッフまたはベンダーのサポート担当が近くにいられる体制を確保する
失敗パターン③:電子カルテ・レセコンとの連携不備
よくある失敗:カードリーダーは稼働したが、資格情報が電子カルテやレセコンに自動で反映されず、結局手入力になってしまっている。これでは業務効率化のメリットを享受できません。
回避策:
- 事前に電子カルテ/レセコンベンダーに「オンライン資格確認との連携方法」を具体的に確認する
- 稼働前に必ず連携テストを行い、患者情報が正しく取り込まれることを検証する
- オンライン資格確認に標準対応したクラウド型電子カルテを選ぶことで、連携のハードルを大幅に下げる
失敗パターン④:マイナ保険証を持っていない患者への対応が不明確
よくある失敗:マイナ保険証の浸透率がまだ100%ではない中、マイナ保険証を持参していない患者や、マイナンバーカードを取得していない患者への対応方針が曖昧なまま稼働してしまう。受付でトラブルになり、患者クレームにつながる事例もあります。
回避策:
- 「資格確認書」での対応手順をスタッフ全員が把握できるよう事前に周知する
- 誤って過去の従来型健康保険証を持参した患者に対して、経過措置が終了している旨を伝え、マイナ保険証または資格確認書の提示をスムーズに案内するフローを整理しておく
- いずれも持参しておらず、当日の資格確認ができないケースが生じた場合のエスカレーション先(院長・事務長)や後日確認のルールを明確にしておく
失敗パターン⑤:補助金の申請を見逃す・申請期限に間に合わない
よくある失敗:補助金の存在を知らずに全額自己負担で導入してしまった、あるいは補助金の存在は知っていたが申請期限が過ぎていたという事例は少なくありません。補助金を使えば数十万円の節約になるケースもあるため、見逃しは非常にもったいない結果になります。
回避策:
- 導入検討を開始した時点で、利用可能な補助金・助成金の最新公募情報を必ず確認する
- 電子カルテベンダーやコンサルタントに補助金申請のサポートが可能か確認する
- 補助金の申請スケジュールを導入スケジュールの中に組み込んでおく
電子カルテ・レセコン選びとオンライン資格確認の相関関係
オンライン資格確認に対応した電子カルテを選ぶべき理由
オンライン資格確認の導入を検討する際、電子カルテやレセコンとのスムーズな連携は非常に重要なポイントです。オンライン資格確認で取得した患者の保険情報が電子カルテやレセコンに自動連携されることで初めて、業務効率化の恩恵を最大限に享受できます。
電子カルテを選ぶ際にチェックすべきポイントは以下の通りです。
- オンライン資格確認への標準対応:追加費用なしで標準機能として対応しているか
- 資格情報の自動取り込み:カードリーダーで読み取った情報が自動でカルテ・レセコンに反映されるか
- 薬剤情報・特定健診情報の表示:患者同意のもと、他院の薬剤情報等を電子カルテ画面内で確認できるか
- クラウド型の採用:法改正や制度変更に応じたアップデートが迅速に適用されるか
- サポート体制:導入後のトラブル対応やシステム変更への対応が迅速か
特にクラウド型電子カルテは、制度変更があってもベンダー側がシステムをアップデートすることで対応できるため、長期的な運用コストの安定につながります。オンプレミス型と比べて、改定への対応コストを抑えやすい点も、クラウド型のメリットの一つです。
↓紙カルテやオンプレミス型、クラウド型の具体的な比較ポイントについて詳しく知りたい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:紙カルテ/オンプレ/クラウド/標準型電子カルテ 比較ガイド
エムスリーデジカルのオンライン資格確認対応
電子カルテシェアNo.1(m3.com調査2025年1月)のエムスリーデジカルは、クラウド型電子カルテとしてオンライン資格確認に標準対応しています。
- カードリーダーで読み取った保険資格情報がレセコンに自動連携される
- 患者の薬剤情報・特定健診情報をカルテ画面から参照可能
- 制度変更があってもクラウドのアップデートで迅速に対応
- 専任スタッフによる導入コンサルティングで、ネットワーク整備から運用定着まで一貫サポート(※一部サポートは有料オプションとなる場合があります)
エムスリーデジカルは初期費用0円〜、月額11,800円〜(税別・ORCA連動型)で利用でき、導入ハードルが低い点も特徴です。レセコンが一体型になっている「レセコン一体型プラン」(月額24,800円〜・税別)では、レセプト作成業務もあわせて効率化でき、オンライン資格確認との親和性も高くなっています。
患者への周知と対応方法
マイナ保険証の利用を促す効果的な工夫
オンライン資格確認のメリットを最大化するには、患者にマイナ保険証を持参・提示してもらうことが前提です。以下のような周知施策が効果的です。
- 院内掲示:受付・待合室に「当院ではマイナ保険証が使えます」「薬剤情報・健診情報を活用した診療を行っています」などのポスター・掲示物を設置する(加算算定のための義務要件でもある)
- ホームページ・SNSでの告知:公式サイトやSNSで、マイナ保険証での受診が可能であることを案内する
- 受付スタッフからの声かけ:初診・再診時に、スタッフが積極的にマイナ保険証の提示を促す
加算を算定するためには院内掲示が要件となっているケースが多いため、掲示物の内容・設置場所については加算の届出要件を事前に確認しておきましょう。
マイナ保険証を持っていない患者への対応
2026年現在、マイナ保険証の普及は着実に進んでいますが、すべての患者が持参・利用しているわけではありません。以下のケースに応じた柔軟な対応が求められます。
- マイナンバーカードは持っているが健康保険証利用登録をしていない:マイナポータルでの利用登録方法を案内する
- マイナンバーカード自体を取得していない:加入している保険者から発行された「資格確認書」での確認を行う
- 誤って過去の従来型健康保険証を持参:経過措置は終了している旨を説明し、マイナ保険証または資格確認書の提示を案内する(当日の資格確認ができない場合は、一旦10割負担とするなど院内ルールに従う)
- 資格確認書も持参していない:自費対応や後日確認のルールを院内で事前に整備し、スタッフ間で統一した対応ができるようにしておく
オンライン資格確認 よくある質問(FAQ)
Q1. オンライン資格確認の導入は現在も義務ですか?
A. はい、正当な理由がない限り、すべての保険医療機関・保険薬局においてオンライン資格確認の導入が義務付けられています。「正当な理由」として認められる例外は、光回線が整備されていない山間部など通信インフラが未整備の地域や、廃業を予定している施設など、限定的なケースに限られます。
Q2. 顔認証付きカードリーダーは何台必要ですか?
A. 一般的に受付窓口の数=カードリーダーの台数が基本の目安です。患者の来院が特定の時間帯に集中する診療所では、待ち行列の緩和を目的として2台設置することもあります。医療機関等向けポータルサイトから申請する際に必要台数を選択します。
Q3. マイナ保険証を忘れた患者が来た場合はどうすればよいですか?
A. 「資格確認書」が発行されている患者はそちらで確認します。なお、2025年12月1日をもって従来の健康保険証の経過措置は終了しているため、旧保険証での保険診療の受け付けはできません。 マイナ保険証も資格確認書も持参していない場合は、加入保険者への連絡や一旦10割負担とするなどの後日確認ルールなど、クリニックの運用ポリシーに従った対応が必要です。また、マイナポータルアプリで資格情報を画面表示していただき確認する方法も、運用によっては活用できます。
Q4. システムがオフライン(障害)になった場合はどうすれば良いですか?
A. システムダウン時のためにオフライン時のバックアップ手順を事前に整備しておくことが重要です。厚生労働省・支払基金からも障害時の対応指針が示されており、一時的に資格確認ができない場合は患者の自己申告や後日確認を行う運用が認められています。具体的な手順は電子カルテベンダーや支払基金の窓口に事前確認しておくことをお勧めします。
Q5. オンライン資格確認に対応した電子カルテへの切り替えは必要ですか?
A. 現在使用している電子カルテやレセコンがオンライン資格確認に対応していれば、必ずしも切り替える必要はありません。ただし、未対応のシステムやサポートが終了しているシステムを使用している場合は、この機会にクラウド型電子カルテへの移行を検討することをお勧めします。クラウド型は制度変更への対応が迅速で、長期的な運用コストも比較的安定しています。
Q6. 薬剤情報・特定健診情報を診療で活用するには何が必要ですか?
A. 患者から同意(口頭または書面)を取得することが前提です。同意を得た後、カードリーダーで患者が「同意ボタン」を押すことで、電子カルテ画面から薬剤情報・特定健診情報を参照できるようになります。なお、この情報閲覧機能に対応していない電子カルテも存在するため、導入前にベンダーへ確認することをお勧めします。
Q7. オンライン資格確認で確認できる情報は今後拡充されますか?
A. はい、政府の医療DX推進方針に基づき、連携できる医療情報は段階的に拡充される予定です。現在整備が進んでいる「電子カルテ情報共有サービス(EHRS)」と組み合わせることで、診療サマリー・手術情報・アレルギー情報なども将来的に共有・参照できるようになる見通しです。オンライン資格確認はこうした将来の医療情報共有基盤の入り口となるシステムです。
Q8. 補助金の申請はいつ頃すれば良いですか?
A. 補助金の公募時期・申請期限は年度ごとに異なります。自治体の補助金などは予算に達し次第終了することもあるため、導入検討と同時期に補助金情報を確認し、申請準備を進めることを強くお勧めします。電子カルテベンダーやコンサルタントに相談すると、申請手続きのサポートを受けられる場合があります。
Q9. 資格確認書とは何ですか?
A. 資格確認書とは、マイナンバーカードを取得していない方や、何らかの事情でマイナンバーカードを保険証として使用できない方に対して、加入している健康保険者から発行される書類です。従来の健康保険証に代わる位置付けであり、医療機関の窓口で提示することで受診できます。
Q10. オンライン資格確認は訪問診療・往診でも使えますか?
A. 可搬型(タブレット型)のカードリーダーを使用することで、訪問診療・往診時にもオンライン資格確認を行うことができます。ただし、訪問先でのモバイル回線(4G/5G)の確保が前提となるため、通信環境の確保とバッテリー容量の管理がポイントになります。
まとめ:オンライン資格確認はクリニック経営の基盤となるインフラ
オンライン資格確認は、単なる「保険証の確認方法の変更」にとどまりません。業務効率化・診療の質向上・医療DX推進の入り口となる重要なインフラです。
2024年12月の健康保険証廃止を経て、今やオンライン資格確認への対応はすべての保険医療機関にとって必須の課題です。しかし同時に、薬剤情報・特定健診情報の活用や電子的診療情報連携体制整備加算の算定、補助金の活用など、積極的に取り組むことでクリニック経営にも大きなメリットをもたらします。
電子カルテとのスムーズな連携が業務効率化の鍵を握ります。クラウド型電子カルテを選ぶことで制度変更への対応も迅速に行え、長期的な安心感につながります。エムスリーデジカルはオンライン資格確認に標準対応しており、専任スタッフによるサポートで導入から運用定着まで一貫して支援しています(※一部サポートは有料オプションとなる場合があります)。
オンライン資格確認の導入・最適化をお考えの方は、ぜひエムスリーデジカルへお気軽にご相談ください。
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