クリニック開業の物件選び完全ガイド|開業医向け物件の探し方・立地・内覧会のポイント
2026年03月25日 更新日: 2026年08月26日
クリニックの開業を成功させるためには、集患を見据えた「物件・場所選び」と、地域住民に認知を広げる「内覧会」が非常に重要です。本記事では、失敗しない開業場所の選び方から、内覧会を成功に導くための準備や当日のポイントまで詳しく解説します。 クリニックの開業において、「どこで開業するか(物件・場所選び)」と「開業前にどう地域へアピールするか(内覧会)」は、今後の経営を左右する重要な要素です。 どんなに素晴らしい医療技術を持っていても、患者さんに足を運んでもらえなければ経営は成り立ちません。この記事では、集患に直結する物件・場所の選び方と、開業直後のスタートダッシュを決める内覧会の成功ポイントについて解説します。
目次
クリニック開業における「場所・物件選び」の重要性
開業場所は、一度決めてしまうと後から変更するのが非常に困難です。そのため、事前の綿密な調査と戦略的な選定が欠かせません。
ターゲット層に合わせた立地選び(動線の確認)
まずは、ご自身のクリニックが「どのような患者さんをターゲットにするのか」を明確にしましょう。ターゲットによって、選ぶべき立地は大きく異なります。
- 高齢者がターゲットの場合:坂道が少なく、バス停や駅から無理なく歩ける範囲が適しています。
- 現役世代がターゲットの場合:仕事帰りに立ち寄りやすい駅近や、車でアクセスしやすい幹線道路沿いが好まれます。
- ファミリー層(小児科など)の場合:保育園やスーパーマーケットが近くにあり、生活圏内で通いやすい場所が理想的です。
患者さんの日常的な「動線」を意識することが、集患の第一歩となります。
診療圏調査による客観的なデータ分析
「なんとなく良さそう」という直感だけで物件を選ぶのは危険です。必ず「診療圏調査」を実施し、客観的なデータに基づいた判断を行いましょう。
診療圏調査では、候補地の周辺人口、年齢層、競合となるクリニックの数などを算出し、1日あたりの想定患者数を予測します。多くの開業支援会社やコンサルタントがサポートしてくれますので、候補物件が見つかったら早めに依頼することをおすすめします。
↓開業にかかる具体的な費用感や資金計画について知りたい方はこちらの資料もご覧ください。
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資料閲覧はこちら:2026年最新版 クリニック開業費用相場レポート
↓診療圏調査や物件探しをより効率的に進めるには、クリニック開業に特化したコンサルタントへの相談も有効です。コンサルタントの種類・選び方・費用感を比較したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:徹底比較!クリニック開業コンサルタントの賢い選び方とは
アクセス性と必要な面積の確保
交通の利便性も重要なチェックポイントです。駅からの徒歩分数やバスの運行本数だけでなく、郊外型クリニックであれば十分な駐車場の確保が不可欠です。
また、クリニックに必要な面積は診療科目によって異なります。一般的な内科クリニックであれば、40〜60坪程度が目安とされています。将来的な患者数の増加や、医療機器の追加導入を見据えて、拡張性のある間取りかどうかも確認しておきましょう。
開業医向け物件の探し方・種類・契約の注意点
クリニックの開業を検討する開業医にとって、物件の探し方そのものが分からないというケースは珍しくありません。一般的な賃貸・売買の不動産ポータルには医療用途に適した物件情報が限られているため、開業医向けの物件を探すには専門的なルートと早めの情報収集が求められます。
開業医が物件募集情報を入手する主な経路
開業医向け物件(開業医 物件)の募集情報は、以下のようなルートから入手するのが一般的です。
- 開業支援会社・コンサルタント:医療特化の開業支援会社が独自のネットワークを持ち、市場に出回る前の未公開物件を紹介してくれることがあります。診療圏調査と物件紹介を一括して依頼できるのが強みです。
- 医療専門の不動産業者:クリニック開業に特化した不動産会社が、テナント・戸建て・医療モールへの入居など多様な選択肢を保有しています。一般の不動産業者では把握していないような医療向け物件も扱っています。
- 製薬会社・医療機器メーカーのMR:地域の物件情報や近隣クリニックの動向に詳しいMRが、情報提供者となることもあります。
- 医師会・病院からの紹介:地域の医師会や病院の地域連携担当者が、適切なエリアに開業する医師を歓迎して情報を提供してくれるケースもあります。
- Webの物件募集情報:一部の開業支援会社や不動産会社は、開業医向け物件の募集情報をWebサイトに掲載しています。「開業医 物件 募集」などのキーワードで検索することで複数の情報源にアクセスできます。
良い物件は早期に決まる傾向があるため、開業計画が具体化し始めたら早めに複数のルートへ並行してアクセスすることが重要です。立地調査から物件選定・契約に至るまでの流れを体系的に把握したい方は、以下の資料もご確認ください。

資料閲覧はこちら:クリニック開業時の土地・物件選定マニュアル
物件の種類と特徴(テナント・戸建て・医療モール)
クリニックの物件は大きく「商業テナント」「戸建て」「医療モール」の3種類に分けられます。それぞれの特徴を理解したうえで、自院の診療方針や資金計画に合った形態を選びましょう。
商業テナント(ビルの一室)
初期費用を抑えやすく、駅近や商業地への出店も可能です。1階のロードサイドは視認性が高く集患しやすい一方、空中階(2階以上)は賃料を抑えながらプライバシーを確保できるメリットがあります。間取りや給排水の条件がクリニックの設計に合うかどうかを、事前に確認することが重要です。
戸建て(自己所有または賃貸)
自宅兼クリニックや、単独の戸建て建物を購入・賃借するパターンです。駐車スペースを確保しやすく内装の自由度が高い反面、初期投資が大きくなる傾向があります。将来の売却・継承も見据えた資産性も検討材料になります。
医療モール
複数の診療科が集まるビルやショッピングモール内の医療ゾーンです。他科との患者の相互紹介が期待でき、検査センターや調剤薬局が隣接している場合は患者の利便性も高まります。開院初期から一定の患者流入が見込める一方、入居枠が限られているため早めに問い合わせることが大切です。
物件契約前に確認すべきチェックポイント
物件が決まりそうになったら、契約前に以下の点を必ず確認してください。
- 用途変更の可否:医療施設は「診療所」としての用途が建築基準法上で認められている必要があります。既存の事務所テナントをクリニックに転用する場合、用途変更の手続きが必要になることがあります。
- 給排水・換気設備の状況:クリニックでは処置室や手洗い設備など、一般オフィス以上の給排水が必要です。増設・改修の可否と概算費用を事前に把握しておきましょう。
- 原状回復義務の範囲:退去時の原状回復義務が広い場合、退去費用が高額になることがあります。特に内装造作(医療機器の固定・壁面改修など)の取り扱いを契約書で明確にしておくことが重要です。
- 賃料の増額条件:長期にわたって経営する以上、賃料改定の条件(増額タイミング・上限)も確認し、キャッシュフロー計画に組み込んでおきましょう。
- 建物の構造・築年数:耐震基準を満たしているか、大型医療機器を設置する場合に床荷重が十分かも重要な確認事項です。
2026年以降の開業立地に影響する「医師偏在対策」
政府は地域ごとの医師の過剰・不足を是正するための「医師偏在対策」を強化しており、2026年4月からは都市部(外来医師多数区域)での新規開業に対する制約が順次施行されています。一方で、医師が不足している地方・郡部では、行政による手厚い開業支援や補助が受けられるケースも増えています。クリニックの開業を検討する際は、こうした政策動向も立地判断の要素として把握しておくことをおすすめします。

資料閲覧はこちら:【新規開業希望の方へ】「医師偏在対策」でクリニック開業はどう変わる?都市部の規制と地方の手厚い支援策
診療科目別・おすすめの開業場所
診療科目によって、適した開業場所の傾向は異なります。
内科・小児科などの地域密着型クリニック
内科や小児科など、日常的な不調で受診することが多い科目は、住宅街に近い場所や生活動線上にある立地が向いています。スーパーやドラッグストアの隣、あるいは複数のクリニックが集まる「医療モール」への入居も、早期の認知度向上が期待できるためおすすめです。
その他の専門性が高いクリニック
美容皮膚科や専門的な治療を行うクリニックの場合は、患者さんが遠方からでも通院しやすいターミナル駅の近くや、交通アクセスの良い都心部が適しています。また、プライバシーに配慮して、あえて人目につきにくい空中階(ビルの2階以上)のテナントを選ぶケースもあります。
開業前の重要イベント「内覧会」とは?実施するメリット
物件が決まり、開院の準備が進んできたら、次に行うべき重要な施策が「内覧会」です。内覧会とは、開院直前に地域住民や関係者に向けて院内を公開するイベントです。
地域住民への認知拡大と信頼構築
内覧会の最大の目的は、クリニックの存在を地域の方々に知ってもらうことです。広告やホームページだけでは伝わらない院内の清潔感や最新設備を直接見てもらうことで、「ここに新しいクリニックができたんだな」と強く印象付けることができます。
心理的ハードルを下げ、集患につなげる
「初めてのクリニックに行くのは緊張する」という患者さんは少なくありません。内覧会で院長やスタッフと直接言葉を交わすことで、患者さんの不安は和らぎます。 「先生が優しそうだったから、今度風邪を引いたらここに来よう」と思ってもらうことが、開院後のスムーズな集患に直結します。
↓開業までの具体的な手順やスケジュール全体像を把握したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:診療所開業マニュアル-開業の手順と費用相場を解説-
↓内覧会の告知を効果的に行うには、チラシ・看板だけでなくWEB広告やSNSを組み合わせたマルチチャネル展開が重要です。医療広告ガイドラインの範囲内で実施できる集患広告の種類や注意点については以下資料をご確認ください。

資料閲覧はこちら:クリニック向け集患のための広告ガイド
クリニック内覧会を成功させるための準備とポイント
内覧会を成功させるためには、事前の入念な準備が必要です。
開催日程と事前告知の工夫
内覧会は、より多くの人に足を運んでもらえる日時に設定しましょう。一般的には、開院日直前の土日(10時〜16時頃)に開催することが多いです。 周辺地域へのチラシのポスティングや、駅前での手配り、WEB広告などを活用して、開催の1〜2ヶ月前からしっかりと事前告知を行うことが重要です。
院長自らの参加とスタッフとの連携
当日は、院長も必ず参加し、来場者と積極的にコミュニケーションを取りましょう。院長の人柄を伝える絶好の機会です。 また、スタッフ全員で一日の流れや役割分担(受付、案内、質問対応など)を事前に共有し、スムーズなおもてなしができるようにシミュレーションをしておくことが大切です。
自院の強み(設備やシステム)をアピールする
院内を案内する際は、導入している最新の医療機器や、患者さんの利便性を高めるシステムをわかりやすく説明しましょう。 例えば、「当院では待ち時間を減らすために、スマホから予約や問診ができるシステムを導入しています」と伝えるだけで、患者さんにとって大きなメリットに感じられます。
開業直後のスムーズな運営にむけた事前のデジタルツール活用
内覧会で集めた期待を裏切らないためには、開院後のオペレーションをいかにスムーズに行うかが鍵となります。そこで活躍するのが、最新の電子カルテや予約システムです。
効率的な診療をサポートする「エムスリーデジカル」
電子カルテシェアNo.1(※m3.com調査2026年3月)のエムスリーデジカルは、AIによる自動学習機能を搭載したクラウド型電子カルテです。 医師ごとのよく使うオーダーを学習し、カルテ入力の手間を大幅に削減。直感的な操作性で、初めて電子カルテを触るスタッフでもスムーズに使いこなすことができます。レセコン一体型もご用意しており、クリニックの業務効率化を強力にサポートします。
↓自院に合った電子カルテの選び方について迷っている方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:紙カルテ/オンプレ/クラウド/標準型電子カルテ 比較ガイド
予約から決済までを一元化する「デジスマ診療」
エムスリーデジカルとスムーズに連携できるのが、デジスマ診療です。 WEB予約・WEB問診・自動受付・キャッシュレス決済といった、クリニック運営に必要な機能がオールインワンになっています。内覧会で「スマホで予約も会計も完結します」とアピールできれば、患者さんの利便性を大きく向上させ、他院との差別化を図ることができます。
↓受付業務の効率化や、患者さんの待ち時間対策についてさらに詳しく知りたい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:デジスマ診療 製品資料
よくある質問(FAQ)
クリニック開業の物件探しはいつ頃から始めるべきですか?
一般的に、開業の1〜1.5年前から物件探しを開始することが推奨されています。候補物件が見つかった後も、診療圏調査・設計・内装工事・各種届出に一定の期間が必要になります。良い条件の物件ほど早期に決まるケースが多いため、開業計画が具体化し始めたら早めに動き出すことが重要です。
開業医向け物件の賃料の目安はどれくらいですか?
クリニックの物件賃料は立地・面積・地域によって大きく異なります。月間の想定売上(月商)の5〜10%程度を賃料の上限目安として検討するケースが多いですが、これはあくまで一般的な目安であり、診療科目・地域・物件タイプによって大きく異なります。初期費用(敷金・礼金・仲介手数料・内装費等)と月次ランニングコストを総合的に試算したうえで判断することが重要です。
医療モールへの入居はどうやって申し込みますか?
医療モールへの入居は、モールの運営会社やデベロッパーに直接問い合わせるか、開業支援会社・医療専門の不動産会社を通じて紹介を受けるのが一般的です。診療科目の重複排除や資金計画の確認など、入居審査が設けられているケースが多いため、早めに接触し開業計画の全体像を示せる状態で交渉に臨むことが大切です。
内覧会は必ず実施しなければなりませんか?
法的な義務ではありませんが、開院後の早期集患を目指すうえで内覧会は非常に効果的な手段です。実施しない場合でも、地域への告知(チラシ・看板・SNS・Googleビジネスプロフィールの整備など)は欠かせません。内覧会を行うことで患者さんが「顔の見える先生がいるクリニック」として認識してくれるため、初期の口コミ形成や長期的な通院のきっかけになりやすいメリットがあります。
まとめ
クリニックの開業を成功させるためには、ターゲットを見据えた「物件・場所選び」と、地域に根付くための「内覧会」が非常に重要です。客観的なデータに基づく診療圏調査を行い、患者さんが通いやすい立地を選定しましょう。
また、内覧会で得た信頼を長期的な通院につなげるためには、待ち時間の削減など、患者さんが快適に受診できる環境づくりが欠かせません。「エムスリーデジカル」や「デジスマ診療」といった最新のデジタルツールを活用し、開業当初からスムーズで満足度の高いクリニック運営を目指してみてはいかがでしょうか。







