【2026年版】電子カルテ導入で利用できる補助金とは?申請期限・条件・手順、義務化の背景も解説
2025年10月31日 更新日: 2026年08月26日
【2026年版】電子カルテ導入の初期費用を抑えたいクリニック・病院必見!デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)、東京都の診療所向け独自補助金、電子カルテ情報共有サービスの導入補助金など、主要な補助金・助成金制度の条件、補助額、申請期限を徹底解説します。電子カルテ義務化推進の背景や、補助金を活用する上での注意点も網羅し、失敗しないシステム導入をサポート。
目次
政府が2030年までの電子カルテ普及率100%を目指す中、多くの医療機関にとって「いつ導入するか」「費用はどうするか」は喫緊の課題です。特に初期費用は、電子カルテ導入への大きなハードルとなるでしょう。
本記事では、クリニックや病院が電子カルテ導入時に活用できる「デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)」や、東京都の独自支援策、さらに国策として推進される「電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金」といった主要な制度を、2026年最新情報に基づいて徹底解説します。
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電子カルテは義務化される?
近年、「電子カルテの義務化」という言葉を耳にする機会が増えています。これは、政府が目指す「医療DX」推進の一環であり、単に業務効率化のためだけでなく、日本の医療全体をより良くするための重要な取り組みです。
現時点で電子カルテ導入は義務化されていませんが、政府は「医療DX令和ビジョン2030」に基づき、「遅くとも2030年には概ねすべての医療機関において必要な患者の医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指す」方針を掲げています。
背景にあるのは、全国的な医療情報プラットフォームの構築です。災害時や救急時の迅速な情報共有、重複投薬の防止など、患者の安全と医療の質を向上させるためには、電子カルテによるデータ化が不可欠です。
今後は、電子カルテを導入していないことが、診療報酬上の評価や、地域医療連携からの孤立に繋がるリスクも想定されます。「まだ先のこと」と考えず、補助金が充実している今のうちに準備を進めることが賢明です。
本記事では、電子カルテを導入する際に活用できる代表的な補助金制度を分かりやすくご紹介します。
また、紙カルテから電子カルテへの乗り換えをご検討されている先生へ、電子カルテ普及率100%時代に向けて意識すべき点などをまとめた資料を無料でお配りしておりますので、お気軽にご覧ください。

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デジタル化・AI導入補助金 2026(旧IT導入補助金)
デジタル化・AI導入補助金2026は、多くの医療機関が活用してきたIT導入補助金の後継制度です。2026年度は特に、単なる電子化だけでなくAIを活用した業務効率化やクラウド移行への支援が強化されています。
デジタル化・AI導入補助金2026の概要、期待される補助額、そして申請方法については以下資料をご覧ください。
資料閲覧はこちら:デジタル化・AI導入補助金2026 (旧IT補助金)概要と活用のポイント

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の概要
デジタル化・AI導入補助金2026は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際に活用できる国の補助金制度です。対象事業者には医療機関も含まれ、診療所・クリニックから病院まで幅広く申請できます。
電子カルテやレセプトコンピュータ等の医療系ソフトウェアも、業務プロセスを1つ以上保有するITツールであれば補助の対象になり得ます。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の補助額(通常枠)
通常枠の補助率は補助対象経費の1/2以内です(一定の要件を満たす場合は2/3以内)。補助額はITツールが対応する業務プロセスの数によって異なります。
- プロセス数1つ以上:5万円〜150万円未満
- プロセス数4つ以上:150万円〜450万円
具体的な補助上限額は申請する枠や要件によって変わるため、詳細はデジタル化・AI導入補助金2026公式サイトで最新情報をご確認ください。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の申請期限・いつまで申請できる?
「電子カルテの補助金はいつまで申請できるか?」は多くの医療機関が気にされるポイントです。デジタル化・AI導入補助金2026は年間を通じて複数回の公募が実施される方式を採っており、公募回ごとに締切日が設定されています。
例として、通常枠の4次締切分~6次締切分のスケジュールは以下になります。
- 【通常枠:4次締切分】
- 締切日:2026年8月25日(火)17:00
- 交付決定日:2026年10月7日(水)(予定)
- 事業実施期間:交付決定~2027年3月31日(水)17:00(予定)
- 事業実績報告期限:2027年3月31日(水)17:00(予定)
- 【通常枠:5次締切分】
- 締切日:2026年9月29日(火)17:00
- 交付決定日:2026年11月9日(月)(予定)
- 事業実施期間:交付決定~2027年4月30日(金)17:00(予定)
- 事業実績報告期限:2027年4月30日(金)17:00(予定)
- 【通常枠:6次締切分】
- 締切日:2026年10月30日(金)17:00
- 交付決定日:2026年12月10日(木)(予定)
- 事業実施期間:交付決定~2027年5月31日(月)17:00(予定)
- 事業実績報告期限:2027年5月31日(月)17:00(予定)
補助金を確実に活用するためには、現在の公募が開いているか・次の締切がいつかを早めに確認し、余裕を持って準備を進めることが重要です。申請は後述のとおり電子カルテベンダー等の「IT導入支援事業者」と共同で行う仕組みであるため、事業者選定から申請完了まで一定の準備期間が必要です。
最新の公募スケジュールは、必ず公式ポータルサイトでご確認ください。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/)
対象となる主な経費
デジタル化・AI導入補助金2026で補助対象となる経費は以下のとおりです。
【必須】
ソフトウェア購入費、クラウド利用料
【オプション(必須経費と合わせて申請可能)】
機能拡張・連携オプション費用、データ連携ツール費用、セキュリティ関連費用、導入コンサルティング費用、導入設定・研修費用、保守サポート費用
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の申請方法
デジタル化・AI導入補助金の申請は以下のステップで行います。
- 事業内容理解
- 公式サイトや公募要領を読み、補助事業について理解をします
- GビズIDの取得・SECURITY ACTION宣言実施
- IT事業者の選定・ITツールの選定
- 補助金の交付申請を行う準備として、まずは自社の業種や事業規模、経営課題に沿って、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選定します。
- 交付申請
- IT導入支援事業者との間で商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。
- 交付決定
- 交付申請内容の審査が完了すると、交付決定通知がされます。通知を受けた申請者は補助事業者となり、補助事業を開始することができます。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の注意点
申請・活用にあたっては以下の点にご注意ください。
新規開業時は原則ご利用いただけません:
この補助金は「労働生産性の向上」を目的としているため、「過去の事業実績(売上や利益)」との比較が求められます。そのため、実績が全くない新規開業直後の状態では、要件を満たせない(あるいは必要書類が揃えられない)ため、原則として利用できません。
※法人の分院開業など、申請可能なケースもあります。
申請は補助金の受領を確約するものではありません:
助金は交付申請後、審査を経て交付決定がなされます。申請後必ず補助が受けられるとは限りません。
また、①交付決定前に発注・契約・支払い等を行った場合 ②実績報告フェーズにおいて事業が適正に行われなかった場合または実績報告期間中に正しく実績報告が行われなかった場合 ③補助金額の確認・承認フェーズにおいて補助事業者が承認が行わなかった場合 には補助金が交付されません。
※補助率・補助額・対象要件・申請期限等は随時更新されます。最新情報は、デジタル化・AI導入補助金の実施主体(中小企業庁等)の公式サイトで必ずご確認ください。
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金の概要
東京都保健医療局の政策として、【診療所診療情報デジタル推進事業補助金】が実施されています。令和8年度も引き続き実施されており、電子申請システム「jGrants」経由で申請を受け付けています(令和8年度第1回受付:令和8年5月29日締切、第2回受付:令和8年7月31日締切)。
この補助金は、電子カルテシステムの診療所への導入を支援することにより、地域における診療情報の共有、連携を促進することを目的として2025年に開設されました。
交付決定を受けた事業は、令和9年3月31日までに電子カルテシステムの整備及び業者への支払いを完了する必要があります。交付決定前に発注・契約を行った経費は補助対象外となるため、必ず交付決定後に着手してください。
最新の公募スケジュールや申請要件は、東京都保健医療局の公式サイトで随時ご確認ください。
参考:東京都保健医療局/令和8年度診療所診療情報デジタル推進事業
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金額
補助金額は、選定額の3/4です。選定額は、対象経費の支出予定額と、東京都が定める基準額を比較して小さい方が適用されます。
施設種別 | 都補助金の基準額 |
|---|---|
5床以上の有床診療所 | 60万5千円 × 病床数 |
4床以下の診療所(無床診療所を含む) | 300万円 |
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金の対象者
補助対象となるのは、東京都内において医科診療所を開設する者で、東京都知事が適当と認める方です。新規で有床診療所や無床診療所を開設する方も含まれます。
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金の対象となる経費
電子カルテ導入にかかる幅広い経費が対象となります。
電子カルテシステムの導入に関する経費
- 電子カルテシステムとは、診療録等を電子的に記録、保存及び管理するためのシステム。
- サーバー等機器導入、システム設計・開発、情報セキュリティ対策、取付工事等を含む。
医療情報システムを電子カルテと連携させる際の改修経費
- 医療情報システムとは、オーダリングシステム、医事会計システム等、病院内における医療情報の管理に係るシステム。
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金受給のためのその他の条件
本補助金を受給するためには、以下の地域医療連携への協力や継続的な取り組みが求められます。
医療ネットワークへの参加義務
電子カルテシステムの導入後、医療機関等における地域医療ネットワーク、又は公益社団法人東京都医師会の東京都全域を対象とした医療連携ネットワークである「東京総合医療ネットワーク」に、閲覧施設として参加すること。
国策への協力
国が構築を進めている電子カルテ情報共有サービスの導入に向けた取組を進めること。
導入後の効果検証への協力
事業の効果検証のため、補助金の交付年度から5年間、構築した電子カルテシステムの実績、効果、課題等に係る調査を提出するなど、都に協力すること。
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金のスケジュール
申請から補助金受給までの大まかな流れは、以下のステップで進行します。
- 申請書類の準備
- 審査
- 交付決定
- 実績報告書の提出
- 額の確定
- 請求・支払
東京都 診療所診療情報デジタル推進事業補助金の次回開催について
令和8年度は、第1回(令和8年5月29日締切)・第2回(令和8年7月31日締切)の2回に分けて公募が行われました。次回の募集有無や次年度の実施予定は本記事執筆時点では確定していないため、最新の公募状況は東京都保健医療局のホームページでご確認ください。
また、診療所診療情報デジタル推進事業補助金の詳細をまとめた資料を無料でお配りしておりますので、お気軽にご覧ください。
↓診療所向け補助金の詳細を確認したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:【令和8年版】電子カルテの導入に使える補助金 【診療所診療情報デジタル推進事業補助金】のご紹介
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金の概要
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金は、政府が進める「全国医療情報プラットフォーム」構築の核となる「電子カルテ情報共有サービス」を医療機関が導入する際にかかる費用の一部を支援する制度です。この制度は、主に20床以上の中小規模病院から大規模病院を対象としており、病床規模に応じた補助上限額が設定されています。
このサービスを通じて、「3文書6情報」を全国の医療機関や薬局間で共有できるようになります。

【補助の対象となる主な経費】
補助の対象になる項目は以下です。
電子カルテ情報共有サービスに接続することを前提とし、
- 6情報および各文書を、FHIRに基づいた形式に変換し、医療機関システム(※)と電子カルテ情報共有サービス間で電子的に送受信する機能を、電子カルテシステム等に導入する際にかかる費用。(システム改修費用、システム適用作業等費用(SE費用、ネットワーク整備等)など) ※医療機関に導入されているシステム(電子カルテシステム、レセプトコンピュータ/医事会計システム、文書作成システム、地域連携システム、検査システム、健診システム等)の総称。
- (健診部門システム導入済の医療機関の場合)健康部門システムと電子カルテシステムの連携費用。
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金の補助額
補助額は、医療機関の規模と健診部門システムの実施有無によって異なります。
【健診実施機関の場合(健診部門システム導入済の医療機関)】
大規模病院(200床以上) | 中小規模病院(199~20床) | |
|---|---|---|
交付上限額 | 6,579,000円 | 5,457,000円 |
補助割合 | 事業額の13,158,000円を上限に1/2を補助 | 事業額の10,913,000円を上限に1/2を補助 |
【健診未実施医療機関の場合(健診部門システム未導入の医療機関)】
大規模病院(200床以上) | 中小規模病院(199~20床) | |
|---|---|---|
交付上限額 | 5,081,000円 | 4,085,000円 |
補助割合 | 事業額の10,162,000円を上限に1/2を補助 | 事業額の8,170,000円を上限に1/2を補助 |
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金のスケジュール
本補助金には、電子カルテ情報共有サービスの導入締切と、補助金の申請締切がそれぞれ設けられています。
- 電子カルテ情報共有サービスの導入完了締切:令和13年3月31日
- 補助金申請締切:令和13年9月30日
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金の申請方法
電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金の申請は以下のステップで行います。
- 電子カルテ情報共有サービスを利用できるシステムの環境整備の完了
- システムベンダ等へ費用を精算
- システムベンダ等から領収書及び領収書内訳を受け取る
- 必要な書類を添付して補助金を申請
その他詳細につきましては、社会保険診療報酬支払基金 国民健康保険中央会 「電子カルテ情報共有サービスの導入に係る補助金」のページをご確認ください。
↓電子カルテに使える補助金の全体像をまとめてご確認したい方はこちらの資料もご覧ください。

資料閲覧はこちら:【補助金情報最新版】電子カルテに使える補助金まとめ
電子カルテシェアNo.1※ エムスリーデジカルのご紹介
エムスリーデジカルは、医療情報サイト「m3.com」を運営するエムスリーグループが提供するクラウド型電子カルテです。
高い操作性と豊富な機能、最新のAI技術を活用した業務効率化機能が特徴で、クリニックからの支持を集めています。
(※m3.com調査2026年3月)
エムスリーデジカルの主な特徴
- AIによる業務支援:
患者ごとに、医師がよく使用するオーダーを学習しリストに表示するなど、AIを活用した機能が充実しています。これにより、診察時間の短縮や医療の質の向上に貢献します。 - 直感的な操作性:
洗練されたUI/UXで、電子カルテの操作に不慣れな方でもスムーズに導入・利用できます。タブレットでの手書き入力にも対応し、医師の負担を軽減します。 - 「デジスマ診療」とのスムーズな連携:
WEB予約・WEB問診・自動受付・キャッシュレス決済・お知らせ配信・オンライン診療の機能などがオールインワンになった「デジスマ診療」と連携し、患者さんの予約から診察、会計までを効率化。受付業務の負担を軽減し、患者満足度向上にも繋がります。 - 充実した周辺システム連携:
オンライン診療システム、Web予約システム、Web問診システム、検査システムなど、クリニック運営に必要な様々なシステムとの連携が可能です。 - 強固なセキュリティ体制:
医療情報を扱うため、厳重なセキュリティ対策が施されています。データはクラウド上で管理され、災害時のリスクも低減されます。 - レセコン一体型: レセプトコンピュータが標準で搭載されており、レセプト作成業務を効率化します。
項目 | 詳細 |
|---|---|
初期費用 | 0円~ |
月額費用 | 11,800円~(ORCA連動型)、24,800円~(レセコン一体型)※いずれも税別 |
運営会社 | エムスリーデジカル株式会社 |
HPのURL | |
クラウド型orオンプレミス型orハイブリッド型 | クラウド型 |
AI機能 | AI自動学習機能 |
導入サポート | 専任スタッフによる導入前コンサルティングから導入後のサポートまで手厚い支援 |
周辺システムとの連携・拡張性 | 充実した周辺システム連携 |
その他、詳しい導入事例や料金プランを確認したい方はこちら

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まとめ
電子カルテの導入を支援する各種補助金制度は、初期費用の負担を大きく軽減してくれる強い味方です。国が2030年までの普及率100%を目指す背景もあり、今後も新たな支援策が登場する可能性があります。
補助金を活用する上では、以下の2点を意識いただくと良いでしょう。
- 最新情報の確認と計画的な申請:
補助金の情報(対象期間、補助率、申請要件)は随時更新されます。ご検討の際は、必ず各制度の公式ホームページを再度チェックし、最新の情報を基に計画を立ててください。また、補助金によっては申請施設すべてに適用されるわけではないことや、開催期間が限られている点にも注意が必要です。 - 補助金ありきでの判断は避ける:
補助金は導入時の金銭的な負担を軽くしてくれますが、活用することに意識が向きすぎると、導入が遅れるというデメリットが生じる可能性があります。導入が遅れると、紙カルテからの移行負担が増大したり、医療DXの波に乗り遅れるリスクも高まります。
補助金を賢く利用し、導入のハードルを下げつつも、クリニックの長期的な成長に繋がる最適な一歩を踏み出しましょう。







